第42回日本SF大会「T-con2003」参加レポート

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セッション紹介
  date: 07/19-21
  
 
タイムスケジュールが印刷された団扇 裏は会場案内図です (347kb) 2泊3日となると、セッション・企画も盛りだくさんです。
今年の配布物はプログラムブックのほか、バッグと団扇があったのですが、
その団扇は会場案内とタイムテーブルが印刷されて、
参加者にとって非常に便利ということで大好評でした。

もっとも、比較的涼しかったので、団扇本来の機能として
使うことがなかった、というのも良いオチです。

  
 
 
  
 
現実の宇宙開発は今
  date: 07/19 20:00

野尻泡介氏をはじめとした宇宙作家クラブの作家陣とNASDAの職員・野田篤司氏のディスカッションです。
コロンビア号の事故や世界的に予算縮小を強いられ、厳しい状況の宇宙開発の現状と未来について
展望を語ってくれたわけですが、爆笑に包まれるのはナゼでしょう?

話題に上がるのは日常的にニュースで流れる内容とその裏事情ですから、
SF的な専門知識を必要とするセッションでもありません。ちょっと興味がある程度で十分楽しめました。
このセッションは恒例となっていますので、次回以降もお勧めセッションと云えるでしょう。

野田篤司の最新宇宙開発講座
  date: 07/20 15:00
NASDA職員として公式に参加できた野田氏 前述のNASDA職員・野田氏のワンマンショー。
ここ数年、前述の「宇宙開発を語る」に作家陣の友人として
個人的な立場で参加していらっしゃったようですが、
トークの面白さが評判を呼び、
今年は「3ヶ月前からNASDA広報部に正規手続きをとって」
NASDAの看板を背負って出席の運びとなったそうです。

ですから当人は遊びにきているのに休日出勤扱いなので、
労基法の都合上代休を取らなくてはならないそうで
「忙しいのに…」とぼやいてました。
トークの絶妙さはなかなか文章では表現できませんが、
「血湧き肉踊る開発」を「東工大客員助教授」として
「悪のプロフェッサー(教授)」のごとく行いたい、だそうです。

電脳ゲーム版「星界の戦旗」の部屋
  date: 07/19 20:00
ゲーム星界の戦旗の開発者面々 星界の戦旗」のPCゲーム版のレビュー部屋です。
原作者の森岡浩之氏や、キャラデザインの赤井孝美氏、
監修江田恵一氏が 実際にゲームをプレイしながら、
ゲーム作成の裏話などを行ったセッションです。

ゲーム内容は乞うご期待といったところですが、
話の中では、「星界」以外のネタも暴露された模様。
なんでも、GAINAXではとある名作アニメの続編が
正式に制作されているとか……

ジェンダーSF研究会「文学とコスプレカルチャーのあいだ」
  date: 07/20 09:00
こちらは小谷杯コスプレ大賞の模様 このセッション出席者の小谷真理さんが審査委員長です 内容はタイトルどおりとはいかず、
「SF大会とオタク界におけるコスプレの歴史」でした。
SF大会におけるコスプレの祖といえるであろう小谷真理さんと、
大会で司会進行を務める多いコスプレイヤー尾山ノルマさんを中心に、
自己の経験から「コスプレがいかにして偏見の眼から脱却できたか」
というトークを繰り広げていました。
一番衝撃的だったのは
「あのアーサー・C・クラークも世界SF大会でコスプレをしていた」
ってことでしょうか……(笑)

そうそう出演者の皆さん、トークはそこそこ楽しかったですけど、
20分も遅刻しないでくださいね。

となりのロボット(HRP)
  date: 07/20 13:00
写真左が出渕裕氏 ほか3名が川田工業・産能研の開発チーフ 星雲賞受賞おめでとうございます 「機動警察パトレイバー」などのメカデザインでおなじみの出渕裕氏が
外観デザインを手がけたことで話題になった、
政府主導の5カ年プロジェクト
人間協調・共存型ロボットシステムの研究開発」の
秘話披露セッションです。

印象に残っている秘話箇条書

  • 人間型ロボット開発の世界的権威、東大の教授はとっても『おっかない』
  • 海外のライバルとして中国の『先行者』も『一応』紹介
  • 出渕ロボの特徴の頭部のツノは、開発者には『意味がない』ということで  不評だったらしいが、おっかない東大の某教授の『かっこいいじゃないか』 という鶴の一声でそのまま採用に
  • 出渕デザインのもうひとつの特徴である『渕穴』は氏本人のデザインには存在せず、開発者が勝手に付けた
これらの話はいずれも開発者のプレゼンによるもので
常に会場は爆笑の渦でした。
前述 NASDAの野田氏もそうですが、
一流の技術者というのはどうして話がうまいのでしょうか。
SFセンター試験
  date: 07/20 17:00

きわめてSF的にかつ広範囲かつカルトな100問を20分(1問12秒)で解かなければならないという、
全員強制参加のシビアな試験です。回答は4択ですが、平均点は42点(筆者は41点)でした。

1位の方は68点。
閉会式での授賞式では、「息子が大学受験を控えているので父の威厳を示せた」と喜んでましたが、
司会者に「息子さんの運を使い果たしてなければ良いですが」とツッこまれてました。(笑)

遊コンT3
  date: 07/19-07/20
この藤原佐為に筆者は対局してもらいました 一日中オープンのくつろぎの間です。
各種ドリンクにおつまみ、麻雀卓にボードゲームが数多く用意されてました。
今回評判だったのが「SF囲碁」。SF囲碁といっても普通の囲碁に変わりなく、
初心者をターゲットにしているので九路盤での対局がメインとなりました。
囲碁はほんの少しセオリーを知っているだけの筆者がなぜか指南役に。
お相手の中にはなんと「ヒカルの碁」の藤原佐為のコスプレをしていた方も。
その方相手に指南とは……滅多にない経験です。(^^)
とりあえず皆さんに楽しんでいただけたようで、
企画者ではありませんがうれしいですね。

過去のSF大会レポでもおなじみのジグソーパズルはここにあります。
今回は大会の期間も長いため、居座って挑戦するもの多数。
絵柄は無きに等しいピースを総当りでハメていました。
筆者はというと、挑戦部隊の飽きがこないように、
応援部隊としてネタ的会話の中心となっていたわけですが、
すでに日はとっぷりと暮れ、成年者はお酒も入っています。
時刻はおりしも午後11時。
ふと誰かが「11時。『11PM』だねぇ」などともらしたものだから、
ちょっとエッチな話題もあがってしまった(というか盛り上がった)のは
ナイショです。

T-con開始直後の状態 丸2日間かけて、総当たりではめていった最終状態はごらんの通り
コミケットの部屋
  date: 07/21 01:00
米沢夫妻 米沢氏が持っているのはだいぶ前のコミケカタログ あんなに薄かったんです 毎年SF大会に足を運んでいるコミケット代表米沢氏のこの恒例企画。
「夏コミ直前の時期でもSF大会は欠かせない」のだそうです。
昨年もこの部屋に参加したのですが、今年は何せ参加者が多い。
ほかの企画と時間が重なったこともあり、
残念ながらゆっくりとこの場にいることはできませんでした。
あやしい上映会
  date: 07/21 02:00
「タクラビジョン」製作者 小藤卓氏 MADフィルムの最高峰と一部マニアの間では名高い
タクラビジョン」が閉会も近づいている
3日目未明午前2時から4時半まで一挙上映です。
2時間半、たっぷり笑わせてもらいました。
どのような映像が流れたかと申しますと……会場を出たら内容は忘れてくださいと
製作者・小藤卓氏からお願いされているので、忘れちゃいました。(笑)

200近い短編映像、なおかつクオリティの高いネタばかりで、機会を見つけて観ていただくのが一番なのですが、ひとつわかりやすいものを思い出しましたのでご紹介。 ロッククライミングをしている「リポビタンD」のCF。「ファイトー」「いっぱーつ」のところでお互い手を取って、岩肌を登ろうとしたその瞬間、映像は映画「クリフハンガー」の落下シーンに……

次の朝は8時起きだというのに笑いっぱなし。
当然のことながら終了のころは夜も明けておりました。

シール交換
  date: 07/19-07/21
参加者中最もシールを集め 4回も煩悩王となった壇上の少年は レベルMのちょっとだけ関係者です ファン同士の交流のし易さを中心に据えた今大会では、
各自プリクラサイズのシールを作って
交換しあおうという通日企画でも盛り上がりました。

冊子1冊に108枚のシールを貼ることができ、
すべてシールで埋めると見事「煩悩王」と称され……るだけです。
提案者曰く「想像以上の方に煩悩王になっていただいて……
いざ実行すると企画が一人歩きしてしまった感がありますね(笑)」
と謙遜してましたが、その煩悩王になるべく、見知らぬ参加者同士が
気軽に声をかけられる雰囲気を作ってくれた
このシール交換は、今大会の最大の功労企画ではないでしょうか。

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このページの注釈
  date: 07/19-21

  • 野田篤司
    • 宇宙開発事業団(NASDA)宇宙機設計室長/衛星・ロケットなど様々な「宇宙機」の概念設計を担当
    • 東工大客員助教授 なのだそうである
    • 昨年のSF大会レポ参照

  • 星界の戦旗

  • 森岡浩之
    • SF作家
    • 代表作は「星界シリーズ」
    • 「星界の紋章」で97年に星雲賞受賞。WOWOWでアニメ化されている。

  • 赤井孝美
    • アニメ・ゲームデザイナー
    • ナインライブス所属(GAINAXの一部門)/GAINAX取締役
    • 代表作に「DAICON FILM」(主要メンバー)/ゲーム「プリンセスメーカー」
    • http://www.ninelives.co.jp/

  • 江田恵一

  • アーサー・C・クラーク
    • SF作家
    • 2001年宇宙の旅 の原作者として有名
    • スリランカ在住

  • 出渕裕

  • 人間協調・共存型ロボットシステムの研究開発

  • おなじみのジグソーパズル
    • 13200ピースのジグソーパズルを毎年のSF大会の期間だけを利用して完成させようという気の長い企画
    • 企画開始から5年間でおよそ3000ピース(推定)完成
    • 2001年 2002年 の当サイトSF大会レポートを参照

  • 11PM
    • 大橋巨泉(途中降板)が司会を務めていた日本テレビ深夜番組
    • 深夜番組史のエポックメイキング的番組である
    • 内容はいろんな意味でオトナ向けであった
    • 現在はBS日テレで趣向を変えて放映中

  • MADフィルム
    • さまざまなアニメ・ニュース・CM・映画の映像や音楽をそのまま使い、それらを断片的につなぎ合わせてひとつのお笑い映像にしてしまっている、著作権から考えると問題がありまくりな、企み映像のこと
    • 様々な人が作成しているものの一般に普及することなく、個人鑑賞会やイベント限定でしか上映される機会は無い
    • 作者不明としてインターネットに流れているものは多数ある

  • タクラビジョン/小藤卓
    • 北海道在住の小藤卓氏らが制作したMADフィルムのタイトル
    • 北海道の上映会にてクオリティの高さが評判を呼び、全国の上映会に数多く出張
    • MADフィルムの最高峰という評価多数
    • タクラビジョン1〜5まで存在し、合計140分
    • http://www2s.biglobe.ne.jp/~kofuji/index.html